愛の眼鏡は色ガラス

転写される自意識

雑文の夜

頭痛が酷い。熱湯を背骨に流し込まれたみたいに蕩ける意識。湿気た部屋でうつらうつらしているだけで終える休日。


何も考えない毎日を送っているせいで、何も書けない。
入力を失えば、必然出力も失われる。
何も思わないし、何も書けない、欲求が無い、ここは魂の監獄、幸せ張りぼてネバーランド


と、二週間も前に書いて以来僕は何も進歩が無い。
進捗のない日々、明日も今日も今日も一昨日も明後日もこれほぼ同じ。回転する輪が少しずつ運動力を失うように、気付かないうちに老いてしまう。
あらこんな染みがあったかしらなんて不気味で、儚い。これそれどれそれ。時間は目に見えない。数字が支配する。或いは彼女の描く絵も、彼が書く文芸も、快楽も、感動も、不快も、愛も、全部数値に変換できるかもなんて夢がある話だ。


絶え間無く、兎に角論理が破綻したような、これはノートの行の外の話だから、支離滅裂に会話したい。話を聞かないで聞いて欲しい。答えじゃない応えが欲しい。君君君、君なんていない。話したい誰かはいない。誰でもない。強いて言えば、君。欲をかくならば、僕自身。

四半世紀生きたって、何年生きたって変わらないものと変わるもの。変わりたいのか、変わりたくないのか。好きな人だけで、世界を作りたい。子供のおもちゃ箱みたいな世界で生きたい。ひっくり返して散らかして壊して大人が新しいおもちゃを補充してくれる。全て他力本願で、全て自分のままに、インターネットはプレイルームみたいなものか。

半月ほどセックスしてないので、まぁセックスなんてどうでもいいのに、どうでもよくないような、そういう曖昧だ。

何者にもならないことがトレンドなんだそうだ、最近の若者は。関係性は他者に対応して変わるものだからって。新人類なんだって。
僕は絶対的な他者でありたいのだ。三者の感性に楔を打つような強固な存在になりたい。

一者か他者か。


物を書くなり、人を傷つけるなりで金が得たいと思った。