愛の眼鏡は色ガラス

転写される自意識

非日

日常が不形成なので、トロトロとした毎日。

四肢、感性が溶けてゆくような怠惰を過ごしています。無職、無宿、無為な日々。

指向性がないことはやや怖くもあり、でもそれが自然な気もしました。誰かや何かに囚われなくなる自己は、とてもスライム。

 

他人の描く何かに対して、そんなんじゃないでしょ世界はって思うこと多いんですが、それが他者の世界なのかとも思えます。

のっぺりとした視界、凹凸無く、ささくれが無い、肌触り滑らかな質感、とても分かりやすい。なぞる線が指し定まったような、そんな川縁で流水で加工されたツルツルした石。

ザラザラよりもツルツルのが、みんな好きだと思いまして、はぇーそんなもんだなと日々の私の怠惰と取って見比べてみました。そうです、みんな指標が欲しい。

明日の予定、日々の仕事、週末誰と過ごすか、恋人とのデート、取っ掛かりがないとズルズル毎日が無くなるだけで、怖い気持ちも分かりました。

誰かになりたくて、何かになりたくて、相対、絶対って定規は大して意味の無いものなのかもしれません。

なのかもしれませんが、なのかもしれないからこそ、そういう瑣末な何かに躓く私は、人間らしくもあり、人間らしくなくもあるんですね。

 

其は何者か、何物か、問いを質す。正すだけ、糺すだけ、質すだけ、ただすだけの脳。能。のう。