愛の眼鏡は色ガラス

転写される自意識

食物繊維をとりましょう。

髪の毛が少し伸びた。時間が否応無く誰の上にも経過するということだ。
先日の元恋人からの連絡は中々の傷心であった、伝えない自分の不実と彼女の体調が上手く合わさらなくなって、僕らの関係は潰えたのだった。
などとロマンチックに言ってみたが、食事をすることを取り戻した僕には、それはただの感傷できっと僕より素敵な誰かの為の言い訳に違いないなんて、反転してリアリスティックにしか思えないのだ。
だから、もし彼女が一人ぼっちになっても季節の花束も冬の野草も詰んでいかない。宇田川町にある喫茶店でコーヒー一杯を飲みながら、ひたすら話をしてやる。その頃の僕が、今頃の僕と同じ心持ちであったのならば。


とにかく、色んなものに鋭敏な一週間であった。原因はレキソタンって薬を3シートも飲んだせい。薬を沢山飲むことは、自分にとって自傷なのではなくて、自分への理解の手段だと思っている。結果としてこの世界がつらく厳しいなあと思うなら、僕はずっとこの世界に向いてなかったということだけ。
優しい嘘は、恋人に黙ってした誰かとのキスとかでいい。悪い嘘は、世界への下手な順応だと僕は思う。悪い嘘だけはつきたくなくて、僕はわーわー騒いでみてるけど、意外とみんなスマートで。明日は普通に明日ですよ?なんて澄まし顔で僕に説法する。僕がわからないのは、どうして明日って言えるの?ってところで、誰も答えてくれないで、そういうことに気付きたくて薬を飲んだりお酒を飲んだりする
だから、きっと助けて欲しいだけ。本当は答えも必要ない。
暖かいパスタと、暖かい布団で待っていてくれる恋人がいればいいだけ。
だけど、暗い理性が凡庸を許さないのだ。